需要拡大に対応し、ニュージーランド ハウタプ工場での生産拡張工事を完了
フォンテラジャパン株式会社(東京都港区、代表取締役社長 齋藤 康博)の本社フォンテラ酪農協同組合(ニュージーランド、オークランド市)は、ラクトフェリンの需要拡大に対応するため、ハウタプ工場(ニュージーランド、ハミルトン市)での生産拡張工事を進めておりましたが、この度、工事が完了しましたのでお知らせします。
“ラクトフェリン”の生産能力を従来の2倍に牛乳の中の“ラクトフェリン”の含有量は非常に少なく、牛乳10,000リットルからできる数量は、わずか1キログラムです。加えて、製造には極めて高度な技術を要します。フォンテラは、この高付加価値乳原料“ラクトフェリン”の生産能力を従来の2倍に拡大することになりました。
フォンテラのハウタプ工場は、“赤色タンパク質”と呼ばれているラクトフェリンの世界的需要に対応するため、生産ラインを1千百万NZドル(約8億8千万円)かけて機能向上し、現在フル稼働で生産しております。
ラクトフェリンとは
ラクトフェリンは、乳に含まれるタンパク質で、鉄と強力に結合する特徴を持っており、多機能タンパク質とも言われております。世界、とりわけアジアでの需要が極めて高く、育児粉乳から、健康食品或いはヨーグルトに至るまで、栄養食品の用途に幅広く使用されております。
グローバルオペレーション部門 最高責任者 コメント
フォンテラのグローバルオペレーション部門の最高責任者、ロバート・スパーウエーは次のように述べています。
フォンテラが世界市場に輸出している他の乳製品原料と比較すると、ラクトフェリンは少量ですが、この小さな一歩が大きな効果をもたらします。
フォンテラの取引先である、世界各地の多くの主要市場で、ラクトフェリンの需要が堅調な伸びを示しておりますが、製品の需要・成長を、トン単位というよりは、キロ単位で測ることが、ラクトフェリンの効能と価値に関する考えを提示しております。
ラクトフェリンは、脱脂粉乳あるいはホエイから抽出されますので、他の乳製品用途向けの乳の使用に影響することがなく、まさにフォンテラにとっては“副産物”といえます。
牛乳からラクトフェリンを製造する技術は、資金と研究開発の両面を要す投資のため、どの乳業会社でもできるというものではありません。高品質なラクトフェリン製造を通して“価値”を創造するフォンテラの生産能力は、研究開発センタースタッフの日々のたゆまぬ努力、研究にかかっております。研究開発チームは、10年以上にわたり、プロセスを磨き、コストと生産のスピードだけでなく、最終製品の全体的な品質を向上させるために貢献してきました。
科学技術部門 最高責任者 コメント
フォンテラの科学技術部門 最高責任者、ジェレミー・ヒル博士は、次のようにコメントしております。
多くのアジア諸国でのラクトフェリンの需要は、タンパク質の多様な生物学的機能を示す研究に起因しています。
ラクトフェリンは、ヒトの母乳に多く含まれているタンパク質の一種で、乳児は、誕生後最初の週に、1日3グラムまで摂取します。母乳中のラクトフェリンの量が、幼児栄養におけるその重要性の指標であると考えられています。故に、当社の顧客は、ラクトフェリンの、とりわけ免疫機能、強力な抗菌作用と抗炎症性作用を発揮する、メリットに関して、広範囲な研究と試験に投資をしております。