Clandeboye工場への投資に関して

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※本記事は Fonterra Co-operative Group Limitedが 2025年10月22日(現地時間)に発表したアナウンスの日本語訳です。  

フォンテラは、戦略的な長期投資の一環として、Clandeboye工場への7,500万NZドルの投資を実施します。このプロジェクトにより、バターの年間製造量は最大5万トンに拡大する見込みです。

 

CEOのマイルズ・ハレル(Miles Hurrell)は、以下のように述べています。

「この投資により高付加価値製品の生産量を増加させ、乳脂肪の付加価値を向上させることで、当社の製品構成の改善につながると考えています。今後3〜4年の間に最大10億NZドルの投資を行い、酪農家にさらなる利益をもたらし、オペレーションコストの効率化を図ります。これまでの発表の通り、メインランドグループ(Mainland Group)事業が売却された場合、2028年度までに2025年度の収益水準に回復することを目指しており、そのための戦略を着実に実行してまいります。」

 

Clandeboye工場には新しいバター製造ラインが導入され、バターの年間製造量は最大5万トンに拡大する見込みです。この製造ラインは多様なバターの製造が可能であり、グローバル原料事業およびフードサービス事業の顧客ニーズに合った製品を通じて、国際市場での競争力を強化します。さらに、ハラールやコーシャ認証を含む多様な規格にも対応し、世界中の主要マーケットでの販売拡大を見込んでいます。マイルズ・ハレルは、「バターの世界的な需要が増加を続ける中、この投資は、世界中の顧客により良いサービスを提供できるようにするための重要な一歩です」とコメントしています。

 

また、最高執行責任者(COO)のアンナ・パレレット(Anna Palairet)は、以下のように述べています。

「Clandeboye工場の拡張は、ニュージーランド南島におけるフォンテラのネットワークを強化し、供給の柔軟性と安定性を向上させるとともに、高付加価値乳製品カテゴリーにおける長期的な成長につながる重要な投資です。さらに、このプロジェクトにより新たに16の職種で雇用が創出される予定であり、地域経済への貢献も期待しています。」

 

着工は2025年12月を予定しており、2027年初頭に稼働を開始し、同年4月頃には製品の出荷を開始する予定です。

 

フォンテラが過去1年間に発表したニュージーランド南島への投資は、今回が3度目です。これまでに発表した投資は以下の通りです。

―Studholme 工場への7,500万ドルの投資:急成長する医療用およびスポーツニュートリション市場向けの高タンパク質製品の需要に対応するため、先進的なプロテインのハブ工場を設立。2026年初頭に竣工予定。

―Edendale工場への1億5,000万NZドルの投資:UHTクリーム(常温保存が可能なクリーム)の製造設備を新設し、フードサービス事業の高付加価値製品の生産能力を強化。2026年後半に竣工予定。

 

また、Clandeboye工場では、石炭ボイラーを木質ペレットに転換するための6,400万NZドルの投資プロジェクトが2025年8月に完了しました。この取り組みは、2037年までに石炭使用を廃止するという、フォンテラのコミットメントにおける重要なステップです。

 

発酵バターと無塩バターについて
 フォンテラの発酵バターは、手作業で撹拌する昔ながらの手法を現代技術で効率化し、ヨーロッパスタイルの製品として誕生しました。この発酵バターは、豊かな酸味と濃厚でクリーミーな食感が特徴であり、高級食材として幅広い用途で使われています。 発酵バターは主に中東料理や西洋のベーカリーで広く親しまれており、フォンテラではこの発酵バターをNZMPブランドとして世界中のお客様へ提供しています。

 

Clandeboye工場で生産される無塩バターは、原料事業およびフードサービス事業で販売されています。現在はクロワッサンやデニッシュ、パン、ケーキ、クッキーなどの製品に使用されており、特に近年では、中国のベーカリー市場において需要が拡大しています。

 

フォンテラは、原料事業のNZMPブランドおよびフードサービス事業のAnchor Food Professionalsブランドで無塩バターを販売し、全世界のプロフェッショナルからのニーズに対応しています。